怒りに支配される”別人のわたし”は消えたんじゃないか。
そんな淡い期待をもったのはつい先週のこと。
「とにかく息子がかわいい、なにをしていても幸せ!」な最高の気分は、一週間ほど続いた。もちろん、今も私の中にいる。
でも、ある朝。その幸福を飛び越えて、私をおそった怒りの波。
夢かと思ったら、私の枕元に座って遊んでいる。いつもはぐっすり朝まで寝てくれるのに、なぜ……?
すぐにもう1度寝かしつけたけど、1時間おきに起きては、ベッドから脱走して泣き叫ぶ息子。
そのループが続き、朝4時になったとき、私は寝かせるのを諦めた。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、息子は遊びながらまたコテンと寝ていた。
意識の遠くで、寝てくれたことに安堵した4時半。今度はすごいボリュームで泣き始めた。終わった……。部屋のドアの前で、「開けろ」と泣いている。
そこで私はぷつん、と切れてしまった。
「なんなのよ!!!!」
自分でも驚く嫌な声で、口をついて出た言葉。その瞬間に、自分に落胆する。
息子の泣き声で起きてきた夫になだめられながら、寝室にこもって泣いた。
たった数日の寝不足くらいで情けない。でも、無理だった。
よく考えたら、ご機嫌に過ごせた一週間は夫の出張もなく、家族で過ごせる休日もあった。
私が変われたわけじゃなく、環境が良かっただけなのかもしれない。「まあ、そんな簡単に人間は変われないよなあ……」とも思いつつ、それなりにがっかりした。
また、自分に期待しすぎたか。
それから1週間が経とうとしている。
夫のサポートのおかげで、なんとか平常心を保ちながら日々を過ごせている。もちろん、息子とも仲良く一緒にいられている。
育児って本当にひとりだとしんどいんだね……。
やらなくてはいけないことと、目の前の息子にかかりっきりの毎日。感情の波をできるだけフラットにして、日々を安全に、健康に、楽しく過ごす。
文字にすると単純なことだけど、考えることも、やることもたくさんある。「ただ、楽しむ」のがこんなにも難しいなんて。
日常をこなしながら、やりたいことまでたどり着くのは至難の技だ。
とはいえ、数週間前に比べれば、”別人のわたし”が顔を出す回数は格段に減った。それだけでも、よしとしていいんじゃないかと思っている。
完璧なママになりたかったけれど、完璧にはなれないから。
完璧主義な性格だから、それを受け入れる努力が必要だ。
できるだけ笑顔でいられるように、完璧じゃなくても楽しめる余裕を持てるように。息子ファーストよりも、自分が笑顔でいられるほうを選ぶことを心がけながら。
ときには「諦める」ことや「頼る」を選び、自分を甘やかす方法を探す。
これまでは「どうすれば達成できるか」を考えていたけど、「なにを諦めれば、笑顔でいられるか」を考える。
私に必要なのは、足し算ではなく引き算のようだ。
息子ももうすぐ1歳5ヶ月。
ママになって1年で大切なことに気づけただけでも、私は自分にはなまるをあげたいと思う。そのくらい、甘々でいこう。
そして、こんな姿をみても、理解しようとして、支えてくれる夫がいることに心から感謝している。息子も、たくさんの笑顔をありがとう。